掘り起こしリード徹底解剖

イントロダクション

SaaS業界では、新規顧客の獲得だけでなく、以前に検討していたが途中で諦めた潜在顧客 -いわゆる「掘り起こしリード」の再活性化も大きなチャンスとなります。
掘り起こしリードというステータスが本格的に重要になるのはある程度の会社規模になってからかもしれませんが、スタートアップの段階で意識があるのとないのでは大きく差が出ると思っております。
なぜこれらのリードが初めにフェードアウトしたのかを理解し、適切なアプローチを行うことが成功の鍵を握ります。
実際に、私は前職のラクスでの在籍期間は全てこの掘り起こしリードを担当しておりました。掘り起こしリードを再び商談へと導き、受注に結びつけるための戦略とテクニックを紹介します。

1. 掘り起こしリードとは?

掘り起こしリードの定義
基本的にお客様と商談してから長期間接触できていないリードを”掘り起こしリード”と定義するのが良いです。この長期間というのはサービス特性(商談→受注までのリードタイム)や市場などによって変わって来るので一概には言えませんが、数ヶ月単位で全く検討が進んでいない、推進の気配が感じられない場合は掘り起こしリードになってきます。

1.掘り起こしリードが生まれる背景

新規でのリードの増加に伴い、全てのお客様に最適なアプローチができない
新規リードにはいろんな意図があって商談をしようとしているお客様がおり、情報収集〜即日導入検討のお客様までいるので会社としてはアツいお客様(受注が読める顧客からアプローチをかける)
そうなると、情報収集や検討初期の顧客へのアプローチが不足する→予算や人的稼働をかけて取得したリードが無駄になるので、専門で対応するための注力部隊を作る、アウトソーシングするなど様々なパターンがあります。

2. なぜ掘り起こしリードが重要なのか?

掘り起こしリードを重要視する理由は2つあります。

①新規リードには上限がある。

自社サービスのお客様を増加させる施策としてSLGとPLGをよく挙げられますが
(https://mmtr-sales.com/business-growth-strategies-plg-and-slg/)どちらの手法をとるにせよ、新規獲得するお客様には上限があります。仮に全国のお客様がみな自社のサービスを知っていた場合、必ず皆さんは情報収集がてら商談をしたお客様や他社と検討しているお客様に接触し、受注をしてこなければならないからです。

②会社としても勝てる幅を増やしていくことが、事業をスケールしていく中での重要な指標

上記にあるように、情報収集や他社比較検討しているお客様(掘り起こしリード)を受注していくことで長期的な目で見た時に売り上げが増加しやすいです。

わかりやすく図にしてみると下記になります。

図のように、早期検討や一部他社比較(自社が一番手など)はお客様の課題も明確で何をすべきなのかわかりやすく提案も刺さりやすいです。
スタートアップの頃は検討が推進している案件を進めたがってしまうものですが、情報収集など長期化しそうなお客様も大事なリードの一つです。
また、ある程度会社がスケールしている会社からすると専門の部署を作ることも必要かと思います。ここからの受注が増加していくことでさらなるスケールが望めると思います。

つまり掘り起こし層を疎かにすることは、時間やお金をかけて取得したリードをドブに捨てているようなもので、会社として大きな機会損失になり得ないということです。

3.商談時の検討を推進する方法

一番大事なセクションですね!
簡潔にいうと、お客様がどんな状態になるのが会社としていい方向にいくのか?を考えることです!
これがどの立場(IS、FS)でも重要になってきます!近しいことがこちらのブログにも書いてあるのでぜひ参考にしてください!

↓チャレンジャーセールスとは?↓

チャレンジャーセールスとは?

THEMODELでの具体例

※IS=インサイドセールス
FS=フィールドセールス

ISメンバー(掘り起こし架電)

架電前
・前回商談時の議事録で検討再開のタイミングを確認
架電時
①検討進捗についてヒアリング

②進んでいる
→現状をお伺いし、再度自社との商談を案内する→③アポイントへ
②進んでいない
→なぜ進んでいないのか?をヒアリングする
・時間がない
・業務が忙しい
・人がいない
③案件ジャッジ
何か理由があって検討できていないのか、断り文句なのかを聞き出す

FSメンバー

商談前
・前回の商談議事録と、今回のIS議事録の見直し
前回の商談時比較しお客様の検討ステータスの確認
変更点に応じた提案内容の準備事前準備しておく(仮説建ても含め)
商談時

①ヒアリング

前回商談時と今回商談に至った経緯の再確認
非常に重要でクロージング時に活用

②クロージング(案件ジャッジ)

今後の流れの確認『あるべき姿の提示』
情報収集
→いつまでに終わらすのか?ヒアリングしスケジュールを引く
忙しい
→繁忙期と閑散期の確認、検討するのは1日中するわけではない
決算
他の商品と悩んでいる
→何で悩んでいるのか
機能、値段、関係値

上記のような検討が進まない理由をおっしゃられた時に、いつまでにどうなりたいですか?とおお伺いするそのためには今すぐ検討を進め、導入までを早期化することで効率が上がり会社がいい方向に進むと思いませんか?など

お客様はなぜ、今回の商談を受けたのか? 時間をいただいておりますし、全く興味がなかったわけではないかと思いますがなぜ今回はお話を聞いていただけたのか?
→これをヒアリングすることで、お客様の本気度が把握でき”案件ジャッジ”がしやすくなります。

正直もっと細分化することは可能ですが、わかりにくくなってしまうのと相互(お客様と事業者)の状態や関係性によるのでここまでにしておきます。笑

さらっと書いてしまいましたが、個人的に案件ジャッジは非常に重要なことだと思います。
ここがはっきりしないと、追客すべきなのか長期検討を進めるのでナーチャしていくのか、完全に失注になるのか次回のアプローチがし辛くなるためです。
例えば指標も作らずに検討しなさそうだからと、失注にしてしまい、実は忙しいのは断り文句で別の課題があったり検討を進められない会社としてのイベント(決算など)があったなどがあった際に大きな機会損失に繋がります。
間違えてしまいやすいのが「このタイミングでの受注はない」と「失注(今後いいさいの申し込みをしない)」の2つです。この勘違いはお客様もしてしまうのでこのタイミングでの申し込みはしないと今後一切申し込みをしない(失注)を同意義で行ってしまいがちなので営業サイドで噛み砕く必要があります。

4.最後に

あくまで今回の具体例は私が当時意識していたもので、一例になります!
全てに当てはまるわけではないと思いますし、当たり前にやっていらっしゃる方もいらっしゃるかもしれませんが、何か皆様の足しになれば幸いでございます。

ここまでお読みいただきまして誠にありがとうございました。

上記の内容をより細分化し、弊社では掘り起こし専門の営業代行も実施可能でございますのででぜひご活用ください!

弊社のコンサルタントによる30分無料コンサルティングを受付しております。集客や営業のお悩みについてお気軽にお問い合わせください。